INTER BEE IGNITIONxDCEXPO

Innovative Technologies 2022の採択技術が決定しました!

深層学習AIを用いたリアルタイム音響処理プラグイン、電気味覚での塩味増強効果を活用した食器型デバイス、身体から生えてくる柔らかい分身ロボット、生きた皮膚を持つ指型バイオハイブリッドロボット、BMI技術を応用した神経リハビリテーション、みる角度によって色が変わる3Dプリンティング技術、超高解像度・超軽量のVRヘッドセット、クロスモーダル知覚を活用したビールのおいしさを増幅する音楽の8件の技術が選ばれました。
こちらの技術は、INTER BEE IGNITION × DCEXPO 2022(会期:2022年11月16日(水)~18日(金) 会場:幕張メッセ)にて体験いただけます。

Innovative Technologiesとは

「Innovative Technologies」は、イノベーションによってコンテンツ産業の発展に大きく貢献することが期待される先端技術やコンテンツを広く公募した上で、公募及び有識者による推薦候補の中から優秀案件を選出・表彰し、国内外に発信するプロジェクトです。

「Innovative Technologies」は2012年に経済産業省事業としてスタートし、2018年より一般財団法人デジタルコンテンツ協会の自主事業として継続しています。2021年までに、企業や大学の研究室の先端的なコンテンツ技術を160件、表彰してきました。

Innovative Technologies 2022 採択技術

技術名(動画リンク)組織名技術概要審査委員講評
Neutone: 深層学習AIを用いたリアルタイム音響処理プラグイン 株式会社Qosmo NeutoneはAIリサーチャーと音楽クリエーターの距離を縮めるための新しい取り組みです。そのコアには、音楽制作ソフト(DAW)上で動作するプラグインがあります。このプラグインは深層学習を使ったDSP(デジタル音処理)モデルをリアルタイムで駆動させることができ、革新的な音楽表現を生み出す事ができるプラットフォームです。これまでアーティストやクリエーターにとっては敷居の高かったAIの利用を、汎用的なプラグインを通じて、簡単に創作プロセスに導入することができます。 AIによる画像生成が大きな話題を呼ぶ今日、人の創造性とは何なのか、その概念が大きくゆらぎつつある。そんな時代に、本作品Neutoneは、AIにより誰もが新しい音楽を楽しく創造できる、そんな明るい未来を示してくれている。

南澤 孝太(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD) 教授)
エレキソルト:電気味覚での塩味増強効果を活用した、おいしさを我慢しない減塩手法の提案 キリンホールディングス / 明治大学 日本人の1日当たりの食塩摂取量は、WHO基準の約2倍と非常に多く、食塩の過剰摂取は社会課題となっています。一方で、食塩を控えた食事(減塩食)の味が薄いことが、減塩食を続ける上での阻害要因となっていました。
我々は、電気味覚と呼ばれる電気刺激による味覚の提示手法を活用して、減塩食の味わいを増強させる独自の電流波形を開発し、減塩食を食べたときに感じる塩味が約1.5倍程度に増強されることを確認しました。さらに、この技術を搭載した日常の食生活で使用可能な食器型デバイスを作成し、社会実装に向けて開発を進めています。
この手の体験型の技術は、実際に体験してみないと評価がつかないというのが正直なところですが。でも一方で、そもそも体験してみたいという気持ちになるか?ということが重要で、そういう意味ではこの技術は素直に体験してみたい!と思えたところが素晴らしいです。

柳澤 大輔(面白法人カヤック 代表取締役CEO)
Puff me up! 身体から生えてくる柔らかい分身ロボット 法政大学 / 東京大学 / 明治大学 遠隔にいる人の会話や動作を伝える分身ロボットの研究では、どこでもインタラクションを行えるようにウェアラブル型のロボットが開発されてきました。採択技術は、ソフトロボットを用いることで小型・軽量・安全かつデザイン自由度が高い分身ロボットを実現しています。外皮が布でできており、必要な時だけ空気で膨らんで現れます。内部の紐を制御することで狙った動きを作ることが可能で、使わない時には薄く折り畳めます。服やアクセサリーのように身につけるものからフワッと他者が現れて動く、未来のコミュニケーションを提案します。 アラジンのランプ魔人のように、必要なときだけ出現し、あとは消えてくれる仕様がグッド。リアル携帯アバターとしての新しいコミュニケーションツールなので、未来社会を描いた星新一の「肩の上のオウム」のロボットを思い出した。すぐにでも商品化できそう。

土佐 信道(明和電機 代表取締役社長)
生きた皮膚を持つ指型バイオハイブリッドロボット 東京大学大学院情報理工学系研究科 竹内・森本研究室 ヒューマノイドなどのロボットは、従来シリコンゴムで被覆されることで人間らしく柔らかい皮膚を備えてきたが、シリコンゴムには自己修復や高密度センシング、廃熱などの生物らしい機能を組込むことが難しかった。 本研究では人の皮膚細胞で作製された培養皮膚をロボットの被覆素材として活用することで、修復能力などを備えた肌を持つ指型のバイオハイブリッドロボットを作製することに世界で初めて成功した。将来、ロボットの被覆材料のみならず、義手・義足や化粧品・医薬品の開発、動物を犠牲にしない培養皮革等への活用が期待される。 生物と機械の境界を限りなく縮める衝撃的な研究で、もし社会実装されたら世界中の様々な分野でゲームチェンジが起きることが予想される。倫理や哲学の領域にも踏み込む要素があり、これからの生命のあり方について想像力をかきたてる技術で、社会的インパクトが非常に大きい。

市原 えつこ(メディアアーティスト)
BMI技術を応用した神経リハビリテーションと人間拡張 應義塾大学理工学部 牛場潤一研究室/研究成果活用企業 株式会社LIFESCAPES 脳卒中患者さんの頭皮上から脳波を記録して、これをリアルタイムにAI解析することで、脳内の神経活動を”見える化”します。損傷を免れた神経領域が活動したタイミングで、まひした手指に取り付けたロボットを駆動するようにプログラムすると、脳内に”手指の運動のための神経回路”が次第に作られていきます。従来の医療ではアプローチが困難だった重度な運動まひを治療することができるため、近い将来の実用化が期待されています。最近では、医療応用だけでなく、スポーツや演奏の技術向上等の人間拡張も試みられています。 2050年に完成すると言われているBMIの技術をここまでの精度で作成しているという技術的進展を踏まえて選定。研究分野のみだけではなく、リハビリへの活用などすでに実装レベルにまで達しているのが素晴らしい。メタバースなど新たなコンテンツ分野のインターフェースとしても期待。

渡邊 佳奈子(経済産業省 商務情報政策局 コンテンツ産業課長)
Transcolor Printing 株式会社 積彩 色を着けるから、色を積むへ。
3Dプリンティング技術を用いて造形と着彩を同時に行うことにより、製造コストを最小限に抑えながら最大限の意匠性を生み出す研究。その中で積彩が開発したTranscolor Printing技法は、3色の材料を1本のノズルから同時に吐出してプリーツを造形することによって「みる角度によって色が変わる」視覚効果をもたらす技術です。3Dプリンタを新たな着彩ツールとして捉え直すことによって見えてきたのは、デジタル/ フィジカル、形状/色彩が融け合った新たなカラーデザインのメソッドです。
Transcolor Printingは、3Dプリントを使った造形デザインにおいて、形と色の表現を融合させた、新しいフィジカルコンテンツのあり方を提案するものです。また同時に、視点で色彩が変化する審美性とともに、ツール開発を含めた市場の創出が期待されます。

渡邊 淳司(NTTコミュニケーション科学基礎研究所 人間情報研究部 上席特別研究員)
MeganeX 株式会社Shiftall 「MeganeX」は、SteamVRに対応した超高解像度・超軽量のVRヘッドセットです。メタバース上のVRユーザーが今求めている「軽さ」を追求し、ヘビーユーザーにも快適なプレイ環境を提供します。メガネ型のスピーカー内蔵の折りたたみフレームで、持ち運びもラクラク。リフレッシュレート120Hzで駆動する5.2K/10bit HDRのマイクロOLEDディスプレイを搭載し、世界最高水準の映像体験を実現します。6DoFに対応し、SteamVR対応の様々なVRアプリケーションを楽しめます。 メタバースの出自小説『スノウ・クラッシュ』以来、身体性はその可能性を引き出すと同時に課題でもあった。ゲームとは比べものにならないほど長時間滞在するメタバースのユーザーが、まさに喉から手がでるほど欲しかったデバイス。

遠藤 諭(株式会社角川アスキー総合研究所 主席研究員)
クロスモーダル知覚を活用した、ビールのおいしさを増幅する音楽「CROSS MODAL : BEER」 株式会社博報堂「Human X」 / 株式会社invisi / 東京大学大学院准教授 鳴海拓志 / 株式会社博報堂プロダクツ クロスモーダル知覚を活用して、ビールのおいしさを増幅する音楽を開発しました。ビールを飲みながら聞くと、ビールの様々な食感が際立ち、新たなおいしさ体験を創出する音楽です。注意制御がもたらす感覚増幅に着目し、リアルな音の誇張表現により高い臨場感を生んだり、別の効果音の組み合わせで食感を連想させたりすることで、おいしさを増幅させます。飲む前に聞いて期待感を高めるイントロから、「クリーミー感を増幅する音楽」「炭酸感を強める音楽」「のどごし感を増幅する音楽」と、一連の楽曲を聞きながらビールを味わうことで、時間の経過も含めた新たなおいしさを体験することができます。 ビールと聞いて、テーブルについて一杯目のビールの旨さ、味覚や温度によって感覚が研ぎ澄まされるような一瞬を連想せずにはいられない。感覚の相互作用は腕時計型の補聴器も登場など注目分野。ビール業界との連携、商品化を期待する。

遠藤 諭(株式会社角川アスキー総合研究所 主席研究員)

お問合せ

一般財団法人デジタルコンテンツ協会
デジタルコンテンツEXPO 事務局
info@dcexpo.jp
TEL: 03-3512-3901

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