技術内容

手で触れる空中ディスプレイ向けに3次元空間を飛び回るLED 内蔵のミリメートルサイズの発光体を作製することに成功し、蛍のように光ることからゲンジボタルの学名より「Luciola(ルシオラ)」と名付けました。
これまでの超音波集束ビームを使用した小型浮遊物体は、騒音なく高精度に浮遊・移動できるものの、電子回路を持たず、直径数ミリメートル以下の発泡スチロール球のようなごく軽いものに限られていました。
そこで今回、無線給電による電池の不要化と、LED 点灯に必要な無線給電用の受信回路の専用IC 化の2点を工夫することで小型・軽量化を実現し、直径4ミリメートルの半球形状で重さ16ミリグラムの空中移動する発光体の作製に成功しました。世界初の「空中移動する小型電子回路内蔵発光体」の特徴を生かし、手で触れる空中ディスプレイ向けの発光画素への応用が期待されます。

展示内容

超音波アレー2台を20cm離して対向させ、その中央付近にLuciolaを超音波集束ビームで浮遊させ、無線給電のオンオフタイミングと超音波集束ビームのxyz座標を同期して制御することにより、Luciolaをホタルのように明滅させながら空中を移動させ、空中に図形や文字を描画します。

講評

空中浮遊系の技術と、空間投影系の技術は他にも方法はあると思うが、組み合わさったことでまさに蛍のようになり、蛍という生命体に見えることで何かより可能性がある技術のように見えた。