技術内容

VRを活用して、自分とは異なる多様な立場の人の一人称体験をすることで、今まで他人事・遠い存在と思っていたことを、自分ごととして、学ぶためのプログラムの開発及び、実施を行なっています。
コンテンツには、このプロジェクトのきっかけとなった認知症のある方の一人称体験や新作のレズビアン当事者の一人称体験などがあり、リリースして1年半が経過した認知症の中核症状を体験することができるVRコンテンツは、これまでに20,000人以上の方に体験していただき、「認知症への理解度が劇的に変わった」「(認知症のある人は)自分たちと異質な人というのではなく、自分たちと地続きの人なんだ」などの意見をいただいています。
また、開発には、それぞれの属性の当事者の方に、企画・脚本・撮影・編集まで、関わっていただき、よりリアルの体験を再現しています。
VRを活用したアングルシフト(視点の転換)で、性・世代・文化・障害などの、立場の違う人の一人称体験を通して、心理的拡張を目指します。

展示内容

会場では、VRを活用したアングルシフトを実際に体験していただけます。
また、開発に関わっていただいた当事者からのコメントや体験会を実施した際のムービーもご覧頂けます。
コンテンツ例)
・認知症
・LGBT
・世代間のギャップ
・発達障害
・ワーキングマザー、ファザー など

講評

他者の視座に立ち、人々の中にある「違い」を意識できるようにするVR技術、アングルシフトは、相互理解を促進し、多様性を受容できる社会の実現に寄与できる可能性があり社会的意義も大きいことから高く評価できる。