二次元映像は曲面鏡で反射させると奥行きのある立体映像に見えます。しかし鏡に対向して置く表示装置は視界を遮り見る位置に制約ができます。そこで第一に映像上のある点から出る光が入射角と反射角が等しいという光の法則にのっとって曲面で反射して目に届く過程を直線の方程式で表します、そして第二に目に届く光の直線上で、光源から反射点までの距離だけ曲面鏡内に後退したいわゆる虚像の位置を計算で求めました。これを映像上のすべての点に関して繰り返し虚像を求めると元の映像とは違った映像ができます。この映像は視点の位置によって変わります。人の目では約65mmの間隔ですが計算の場合には目の間隔に制約はありません。目の位置も表示装置のすぐ前に置いたとしても、映像をブロックすることもありません。したがってかなり自由に複数の視点から見た映像を作ることができます。こうして作った2枚の映像を一番安価で簡単な方法であるアナグリフで立体表示しました。計算はかなり膨大で普通に組んだプログラムでは極めて遅く静止画表示しかできません。アセンブラーで書き直すと24フレーム/秒が実現できます。したがってテレビの画面を立体動画として再生できます。静止画もこの方法で3D化すると表現できなかった臨場感が加わり新しい楽しみ方がうまれます。